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益田ミリさんの「すーちゃんの恋」

すーちゃんシリーズ第4作目です。

すーちゃんは、前の職場のカフェを辞めて、新しい職場の保育園に調理師として働き始め、5ヶ月がすぎようとしています。

保育園の他の調理師さんたちは超ベテランさんばかりで、すーちゃんは37歳でも最若手です。

偶然の再会

ある日、園長先生の奥さん(調理師)から、絵本の「おおきなかぶ」をテーマにしてかぶのスープを作ろう、と提案され、レシピを考えてほしいと頼まれます。

「おおきなかぶ」の絵本を買って帰ろうと、近所の本屋さんに寄ったすーちゃん。

そこで前の職場の近くにあった本屋さんの店員さんの土田さんと、偶然再会します。

この土田さん、すーちゃんがひそかに「いいなぁ~。」と思っていた男性でした。

土田さんは他の本屋さんを参考にするために、たまたま訪れていたようです。

なんという偶然!

偶然の再会に少しお話はしたものの、連絡先は聞かないまま別れます。

すーちゃんは、メアドくらい聞けばよかったと悔やみますが、後の祭り。

ですが、別の日に他の絵本を探しに行くと、なんとまた土田さんが!

そして今回は、メアドの交換に成功!

そしてそして、なんと土田さんの方もすーちゃんのことをいいなぁと思っていたのです。

しかし、土田さんには「やよいちゃん」という彼女がいるんですね・・・。

その後の展開

メアドを交換してから、勇気を出して絵本のお話をテーマにした料理の写真を送るすーちゃん。

土田さんからの「うまそうですね!!さすがです。」の返信に、「また絵本おしえてくださいネ!!」と返信するすーちゃん。

そして、仕事が休みの日曜日に、土田さんの勤める本屋さんに行ってみることに。

そこで、おいしそうな食べ物が出てくる絵本を探してもらい、なんと、土田さんから食事に誘われます!

楽しく食事できたことに満足しつつも、土田さんが4歳年下なこと、彼女がいることなどを知ることになります。

彼女がいるとわかった後も、絵本を探すと言う口実で、すーちゃんは土田さんに会いに行きます。

以前の食事のお礼にすーちゃんから食事を誘いますが、「今日は予定があって」と断られ、自己嫌悪に落ち込んでしまいます。

気を取り直し、一人でカレーを食べてスーパーに寄ったところで、土田さんから着信が!

土田さん、やよいちゃんと食事した後「家に来る?」と誘われますが、「明日朝早いから」と断って、すーちゃんに電話したのです。

すーちゃんの告白

土田さんと楽しい時間を過ごした帰り道、すーちゃんは、

  • カフェで働いていた時から土田さんのことをいいな、と思っていたこと、
  • だから再会してこんなふうに会えてうれしいこと、
  • ホント言うとちょっと期待してたこと、
  • でも、彼女がいるならこんなふうに会っちゃいけませんね、

と土田さんに一気に伝え、「それじゃどーも」と自己完結してさらりと帰っていきます。

一方の土田さんは、「自分も森本さんのことをいいなぁと思っていた」と言いますが、すーちゃんに「気を使わないで」と簡単にいなされ、その後のすーちゃんの一方的な自己完結に何も言えず唖然としたまま。

家に帰ってすーちゃん、チャンスらしきものがあったにもかかわらず、自分で幕をおろしたことを嘆きまくり。

なにやってんだよ、あたしゃ。

なんで、あたしゃいつもこうなのか、と。

ですが、すーちゃん、そんな自分も自分なのだとふと思うのです。

最後まで自分でしかない

前の職場を辞めたこと、37歳にもなって子も産まず、結婚もせず、彼氏すらいなくて、このまま一人で老いていくのかと漠然とした不安を抱えていること、悩み多きお年頃のすーちゃんです。

だけど、どんなふうに生きようと最後まで自分でしかないんだよなぁと、すーちゃんは思います。

土田さんと今後どういう展開になるかわからないけど、どうなってもすーちゃんはすーちゃん。

今のままで十分ステキな女性だと思いますわ。

すーちゃんらしい幸せをつかんでほしいと、ネエサンは思います!