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楽天モバイル0円終了について思うこと

楽天モバイルが5月13日に発表した新しい料金プラン「Rakuten UN-LIMIT VII」が話題になっていますね。

これは、現プランの「Rakuten UN-LIMIT VI」から1ギガまでなら月額0円で利用できる枠をなくしたもので、3ギガまで月額1,078円が最低料金になります。

ユーザーの反応

この新しい料金プラン、ネットなどでのユーザーの反応を見ると、0円を廃止したことへの反発の意見がかなり多いみたいです。

思うに、不満があるユーザーは、楽天モバイルをサブ回線として使っている方が多いのではないかという気がします。

その気持ち、ちょっとわかります。

「サブ回線として、1ギガまでなら0円で通話も無料なら、多少通信状態が悪くてもまぁまぁよしとしよう」みたいな感じだったのが、いきなり1,078円はショックですよね。

通信状態も安定していて3ギガでもっと安いプランのものが他社にはあるので、楽天モバイルの不安定な通信の3ギガ1,078円は、メリットがないと感じるのは尤もだと思います。

さらにネットニュースなどを見ると、三木谷さんの「0円でずっと使われても困る」という発言も、ユーザーの怒りを助長しているようです。

これもねぇ・・・

三木谷さん、つい、本音が出ちゃったんでしょうか。

そもそも「1ギガ0円・通話も無料」っていうのが最大のウリだったわけなのに、「(そのウリの)1ギガ0円をやめます!だってずっと使われると困るから」なんて言われちゃうと、ユーザーにしてみれば裏切られた感はありますよね。

0円廃止の理由

楽天モバイルは、0円廃止の理由を「当初は料金プランを変えたくないユーザーは現プランのままでいいと考えたが、法律上ダメになった」と説明しています。

その法律というのが「電気通信事業法」という法律で、その27条の3では、競争を妨げる不当な利益供与(既存顧客の囲い込み)が禁止されていて、1年あたりの料金の値引き額の合計が、1カ月の利用料を超えないことが提供条件だそうです。

具体的には、楽天モバイルの場合、現プランの0円と新プラン1,078円の1年分=12,936円との差額が12,936円となり、これが新プランの月額1,078円を大きく超えてしまうため、既存顧客の囲い込みに抵触してしまう、つまり既存顧客に現プランを提供し続けるのが難しいということらしいです。

ですが個人的には、これってちょっとこじつけっぽい気がします。

だって、楽天モバイルほどの規模の企業であれば、最初に料金プランを設定する際、関係する法律はチェックするのが普通だと思います。

社内に法務部門も当然あるでしょうし。

それを「いや、その法律、知らなかったんだ」みたいな言い方をするのはどうなんでしょう・・・?

また、「そもそも現プランの0円と新プランの1,078円は、それぞれ独立した料金プランであって値引きではないため、電気通信事業法27条の3を持ち出すのは不自然だ」という内容の記事も見られました。

要は、今回の料金変更の主な理由は、楽天モバイルが思った以上に0円ユーザーが多かったから、ということなんでしょうかね。

このまま0円ユーザーが増え続けると企業としての黒字化が見込めないから、ある程度のユーザー数に達した時点で料金引き上げに踏み切ったってことですよね。

今回の料金変更で0円ユーザーが解約した場合、三木谷さんの発言のように、「0円で使うユーザーが減る=損が減る」ので楽天モバイルにとってその分のメリットはあるでしょう。

だけど、0円ユーザーが減っていくらかでも赤字が解消されても、新プランに魅力を感じて新規で契約するユーザーがそれほど増えるような気がしないです。

だって、通信状態が他と比べて劣る楽天モバイルのメリットって、やっぱり料金でしたから。

通信状態も改善されず料金のメリットもなくなるなら、楽天ポイントの上乗せなどのキャンペーンが追加されたとしてもあんまり魅力ないんじゃないですかね・・・

今回の楽天モバイルの0円廃止をきっかけに、通信状態の良い他社が魅力的な料金プランを打ち出せば、すぐには解約しないユーザーもいずれ他社に流れていくんじゃないでしょうか。

結果、スマホ市場での楽天モバイルの相対的なポジション(他社と比較した魅力度)は、下がっていくような気がします。

ちなみに、私は・・・・

かくいう私も、「え?0円なくなっちゃうの?」とちょっと驚いたのと、「それが目当てで契約したのに・・・」と正直残念な気持ちになりました。

さすがに未来永劫に0円が続くとは思っていなかったけど、思ってたよりかなり早かった・・・

10月末までは、1ギガ以下の場合ポイント還元などで実質無料になるそうですが、11月からはどんなに少ない通信量でも1,078円かかります。

本音としては、「いきなり3ギガ1,078円とかじゃなく、1ギガ300円とかせめて500円とかにしてくれればなぁ」と思っちゃいましたが・・・

ま、この料金でも楽天モバイルに言わせれば、電気通信事業法27条の3に抵触することになっちゃうんでしょうけどね(苦笑)。

今まで0円だったものが1,078円になると思うといきなり感がすごいですが、落ち着いて考えると「それなりに通信が安定していて通話も無料、3ギガまで1,078円と考えると、まぁそれでもいっか」という気もします。

というのも、私は楽天モバイルをメイン(ていうか楽天モバイルのみ)で使っており、今のところ、通信や通話に関してほとんど困ったことがないからかもしれません。

それに、楽天ひかりも一緒に契約したことで来年の3月まで楽天ひかりも無料なので、そのメリットも大きいです。

なので、私の場合、しばらくは様子見でこのまま続けてみようと思っています。

楽天モバイルはどこに向かう?

今回の突然の料金プランの一方的な変更、その背景にあるユーザーの反感をさらに助長するような三木谷さんの「ずっと0円で使われても困る」の発言、もちろんビジネスなので本音としてわからないでもありません。

ですが、それまでさんざん「1ギガまでなら0円!」をウリにしていたのに、突然「ずっと0円で使われても困るから、やめます」と言うのは、やっぱり多くの既存ユーザーから反感を買うのは避けられないと思います。

企業の顧客に対する姿勢として、長い目で見て楽天モバイル、いや楽天全体のブランド力は育たないような気がするのですが・・・

1ギガ0円という衝撃的な料金プランでスマホ業界に風穴を開け、多くのユーザーのニーズをつかんだと思われた楽天モバイル、0円廃止によって今後はどこに向かっていくんでしょうか?

楽天モバイルの今後の行方に注目したいと思います。