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どうなった?2025年、自民党総裁選

先週の10月4日土曜日は、自民党総裁選の投票日でした。

去年もネットで中継を見てたんですが、今年も見ましたよ。

去年の記事「自民党総裁選終わり、感じること」はこちら

マスメディアやネットの本命予想は?

以前の記事「どうなる?2025年、自民党総裁選」にも書いたのですが、事前の本命予想は、高市さんと小泉さん。

ですが、小泉さんに関しては、文春砲が何発もさく裂し、ステマ問題や、神奈川県連の党員削除疑惑とか、色々出ましたね~

これらの文春砲に関して、ネットでは結構な炎上状態だったようですが、テレビなどのマスメディアではそれほど報じられなかったとか。

ステマ問題に関しては、小泉さん自体が認めて謝罪したり、責任者の牧島かれん議員が広報班長を辞任したりなどがありましたが、やはり、ネットでは、小泉さんの謝罪に関しても、問題の本質を理解していないなどのコメントが多くあったようです。

また、選挙期間最後の2日の10月2日と3日は農水省の会議でフィリピンに出張するなど、これまた敵前逃亡と言われたり。

そんな小泉陣営ではあったものの、マスメディア始め、ネットでも、大方の予想が小泉さんが優勢とされており、私が見た選挙ドットコムのユーチューブ番組では、なんと90%の確率で勝利と予測していました。

その背景には、「党員票は高市さんが強いのは明らかだが、議員票が強いのは小泉さん」という見立てがあります。

というのも、1回目の投票では、議員票と党員票の割合は、295:295ですが、決選投票は、295:47(党員票→各道府県票)になるため、高市さんが強い党員票の重みが1回目の約16%程度になってしまうため、小泉さんが有利という目算だったようです。

で、結果はどうなった?

そして、迎えた投票日、10月4日土曜日。

この日は、私もネットでリアルタイムでライブ中継を見ていました。

1回目の結果

まず、1回目の結果です。

出典:読売新聞オンライン

決選投票に高市さんと小泉さんが残ったのは、大方の予想通りでしたが、私が見ていた選挙ドットコムの解説者によると、小泉さんの議員票の80票が予想より伸びていないこと、小林さんの44票が予想よりも伸びていること、などが予想外だというようなコメントをされていました。

小林さんの44票が多いのかどうかは私はわかりませんでしたが、小泉さんの80票は私も確かに少ないなと思いました。

というのも、事前の下馬評では、最初の出陣式には92人、その後には96人が集まった為、議員票はそのあたりの数は確実で、そこからさらに積み増され、100票以上行くのではないかと言われていたからです。

一方の高市さんは、党員票は予想通り圧倒的多数であるものの、議員票は40票台と言われていましたが、蓋を開けてみると、64票。

そして、合計は高市さん183票、小泉さん164票と、高市さんが1位通過!

去年の悪夢がよぎる

がしかし、私、ここで去年の悪夢がちらっと頭をよぎりました。

去年も、1回目の投票では、高市さんが1位、石破さんが2位だったんです。

「よし!これで高市さんで決まりだ!」と思ったのに、決選投票では、なんと石破さんが逆転、という結果に。

後から知ったんですが、3位の小泉さんの票が石破さんに流れたということのようでした。

総裁選の決戦投票ではよくあることらしく、1回目の投票で3位になった人が自分の方針と近い候補の方に決戦投票で票を入れるということのようで、昨年の場合は、3位の小泉さんの方針は石破さんに近かったということです。

で、このパターンで考えると、今回3位の林さんと近しいのは、もちろん小泉さんです。

林さんの議員票72票が小泉さんに流れると152票となりそれだけで過半数、4位の小林さん44票、5位の茂木さん34票が全て高市さんに行ったとしても142票、議員票では小泉さんより10票少ないことになってしまいます。

高市さんが党員票が強いとはいえ、その重みも16%程度になってしまうため、その差の10票をどこまで埋め切れるか?

それに、小林さんと茂木さんの票が全て高市さんに行くとも限りません。

これは、やはり、小泉さんが勝ってしまうのか・・・・・

人柄としては悪くないとは思うけれど、日本の総理大臣になれる器とはとてもじゃないけど、思えない。

はっきり言って、小泉さんでは日本が今より良くなる道筋が全く見えないです。

と、正直、半分あきらめモードに入ったりもしたのですが、まだまだ結果を見るまではわかりません。

勝負の決選投票

そして、決選投票の結果発表の時。

投票の結果を選挙管理委員の人に確認してもらう場面、あるじゃないですか。

あの時、誰も表情をくずさず平静を装っていたので、「やっぱ小泉さんなのかな・・・」と、正直なところちょっと思いました。

だけど、選挙管理委員なんだから、結果の発表前に、どんな結果でもそれを見て表情を変えるわけないのだから、とにかく結果を見るまではわかりません。

で、逢沢委員長が結果の紙を持ってマイクの前に立ち、いよいよ結果発表です。

まずは、議員票の発表、1回めの投票で1位だった高市さんからです。

固唾をのんで見守る、次の瞬間、逢沢委員長の口から発せられた票数は、

過半数を超える149票です!

ということは、高市さんに決まりじゃん!

だって都道府県連票(党員票)は高市さんの方が強いんですから。

そう、そうなんです!

高市さんが勝利したんです!

最終的な結果は以下のとおり。

出典:読売新聞オンライン

都道府県連票が圧倒的に高市さんなのはもちろん、議員票も小泉さんに勝っているんです。

高市さんの完全勝利です。

テレビなどのマスメディアだけでなく、ネット番組も含むほとんどの政治評論家やコメンテーターの予想を覆した結果となりました。

こういうことがあるんですね~

私も半分「小泉さんなのでは・・・・・」とあきらめかけていましたが、小泉さんにならなくて、ほんと良かった。

小泉さん、ごめんなさい。

高市さんの勝利の陰に麻生さんあり

で、選挙後に、また選挙ドットコムのユーチューブ番組で結果の解説を見たのですが、高市さんを勝利に導いたのは麻生さんだったそうです。

党員票の多い方に

事前の予測では、麻生さんが誰を推すかについて色々な噂が飛び交っていたようなのですが、選挙の前日に、麻生さんから、「1回目の投票は各自に任せるが、決選投票は党員票の多い方に投票するように」という指令が派閥メンバーにあったそうです。

さらに「何のためのフルスペックの選挙なのか?よく考えろ」ということも示唆されたそうです。

つまり、「党員の意思を尊重しろ」ということ。

私、今まで麻生さんに対して、「背が低いのに、マフィアみたいな帽子かぶってて、仏頂面して、怖そう。すごい家柄の世襲の政治家で(祖先に大久保利通がいて、吉田茂の孫、妹さんは皇族)、国民のことよりも、自分の派閥とかポジションを優先するいわゆる古いタイプの”The 政治家”」だと思ってました。

まさにこれが私の今までの麻生さんのイメージ↓

出典:時事ドットコムニュース

このまるでマフィアの親分みたいな麻生さんが、「何のためのフルスペックか?党員票の多い方に投票するように」って、民意に耳を傾けるよう指示するなんて想像できます?

見た目とのギャップが大きすぎる!

いくら嫌われてもいい

1979年麻生さんが38歳だった頃、メディアの取材に答えている中で、以下のようにおっしゃっています。

「いくら嫌われてもいい、石もて追われるがごとくなってもいいけど、やっぱり、あとで国会議員として日本の方向を“世界の中の日本”という立場で間違えずにやった、っていうのがあの男だったな、っていうのが歴史に残ってくれさえすればええな」

えぇ!麻生さん、そんなことおっしゃってたんですね!

38歳の麻生さんの「人に嫌われても、国会議員として日本の方向を間違えないようにやる」というこの言葉、85歳になった今もまさにそれを貫いたということなんでしょうか。

まさに、言行一致、有言実行。

麻生さんの印象、変わりました。

マフィアみたいな帽子をかぶってようが、なんだろうが、民意に耳を傾けて日本を正しい方向に舵取りする、これぞ正しい政治家の在り方ですね~

4位小林さん、5位茂木さんとの連携

ですが、一方で、その党員支持の高い高市さんを決選投票で当選させるための別の作戦も麻生さんにはあったみたいです。

というのは、麻生さんが、4位の小林さん、5位の茂木さんに、1回目の投票では麻生派の票を入れるから、決選投票では高市さんに入れるよう交渉をしていたらしいです。

普通、4位、5位(つまり、完全な負け組)に対する対応としては、それらの票を奪う、というやり方が一般的らしいのですが、麻生さんは、その全く逆で、1回目の投票で自分の派閥の票を彼らに分ける、という前代未聞の方法をとったのです。

つまり麻生さんは、事前の諸々の情報から、党員票は高市さんが最多となることは確定的と判断していて、その確信のもとに、4位の小林さん、5位の茂木さんに貸しを作る作戦をとったというわけです。

こうすることで、4位5位の候補者は、

  • 負け組であっても、当初の一般の予想よりも多い票数が得られ、多少でも評価が上がること
  • 決戦投票で高市さんが当選したら、その後の人事で優遇されること

が期待できるそうです。

この「1回目の投票で4位5位に票を入れる」やり方は、マスメディアでもネットでも、どの評論家や記者も全く思いも及ばなかったということのようです。

選挙ドットコムの出演者の方達も、「さすが麻生さん、長老、策士!我々には思いもつかない方法で勝利を引き寄せる」と、あっけにとられてました。

このあたりが、やはり百戦錬磨、キングメーカー麻生さん、青臭さやきれいごとだけでは終わりませんね。

ちょっと派閥の力学を使った感はありますが、選挙は戦、「民意を尊重して、日本の方向を正すためには、絶対に高市さんを勝たさなければならない(=戦に勝たねばならない)」という強い意思の現れですかね。

小泉さん、林さん票からも寝返り票?

ただ、仮に、小林さん、茂木さんの票が全部高市さんに行っても、142票ですが、最終的な得票数は149票。

なので、林さんやもしかしたら小泉さんの票からも高市さんに寝返った票があるということになります。

その人たちの心境はわかりませんが、これも解説者曰く、最後は決選投票のスピーチを聞いて決めるという議員も一定数いるそうで、そのことも影響したかもしれません。

というのも、小泉さんのスピーチ、「ここまでこれたことに感謝」的な内容一辺倒で、総裁になったらどういう政策をどんなふうに進める、という具体的な内容は一切ありませんでしたから。

言い方は良くないですが、中身のうっす~い精神論、おそらくご自身の支持者にほとんど刺さっていないと思われるスピーチでした。

小泉さん、ごめんなさい(2回目)

小泉さんのスピーチ全文はこちら

対して高市さんのスピーチは、手元に原稿を用意していたものの、逆にそれが「高市さん自身が練りに練った内容なんだな」と感じました。

まずは党員、国民の声をしっかり聴く、そして、それぞれの課題に対してどういう政策をどう進めていくか、など具体的で、彼女の気持ちの熱量が伝わるものでした。

高市さんのスピーチ全文はこちら

女性初の総理大臣になる高市さんに期待

ということで、ほとんどの予想とは異なる高市さんの勝利で幕を閉じた今年の自民党総裁選。

私は自民党を支持しているわけではないので、正直、自民党の立て直しにはあまり興味はありません。

ですが、高市さんには期待しています。

「高市さんだったら失われた30年、止まってしまった日本を前に進めてくれるんじゃないか」という気がするからです。

彼女の言葉からは、日本と国民の未来を本当に考え、やるべきことをやっていく、という強い意思が感じられます。

個々の具体的な政策を詳しく理解してそれらすべてに賛成しているわけではないものの、「日本を前に進めてくれる」そんなふうに感じられる政治家ってなかなかいないですから。

というより、今までいなかったかも?

10月15日に首班指名というものが行われ、そこで総理大臣に指名されると、高市さんは日本初の女性総理となります。

さらに、女性初というだけでなく、世襲議員でもなく、政治資金パーティもしない、派閥にも属していない、初の総理大臣にもなるそうです。

なんかすごくまっとうな感じがしますね~

また、高市さんは1961年3月生まれの64歳。

1962年5月生まれの私とほぼ同年代なんです。

同じ女性、それも同年代ということもあって、自然と応援したくなってきます。

ちなみに、高市さん、首がまったくたるんでなくて、シワひとつないんです!

私のたるんだ首とは大違いです(苦笑)

私のたるんだ首について書いた記事「ひ孫(赤ちゃん)パワー、最強!」はこちら

超激務で、睡眠時間も少なく、お肌のお手入れもする時間もないだろうに、シワひとつないあの首、なぜ?

うらやましい・・・・

って、そんなことはどうでもいいんですが(笑)

ただ、高市さんのこれからの政権運営は決して楽観視はできないようです。

マスメディアの偏向報道、対立する野党、党内の対立組織、財務省などの官僚組織などなど、彼女の前進を阻止する障害は多々あるようです。

例えば、同じ自民党の中でも、今回、小泉さんを総理、総裁にかつごうとしていた議員たちは明らかに反高市派でしょうしね。

さらに、マスメディアは早速高市潰し的な報道をしているようでもあります。

ですが、なによりも、多くの党員、国民が高市さんを支持していますから。

こちらの日経新聞の記事によると、共同通信社による電話世論調査で、68.4%の人が高市さんに「期待する」と回答したそうです。

そして、高市さんの積極財政政策にマーケットも大きく期待して、株価も爆上がり、最高値更新です!

これまでの岸田さん、石破さんがひどすぎたこと、そして小泉さんになったらさらにそれがひどくなると、きっと多くの国民があきらめモードになっていたはず。

そこへ大どんでん返しの高市さん勝利!

多くの人が、やっと長い長い真っ暗なトンネルの先に小さな光が見えかけてきた、と高市さんに期待しているのではないでしょうか。

私もその一人です。

失われた30年から脱出して、もう一度、世界の中で輝く日本を見たい、そしてそれを自分の肌で感じたいものです。