2024年に、NHK BSで放送されていた小林聡美さん、小泉今日子さん主演の「団地のふたり」、観てましたか?
私は観たいなぁとは思っていたのですが、NHK BSを契約しておらず、観ることができてませんでした。
「団地のふたり」のことをちょっとだけ書いた記事「友人のおススメドラマNHKの「ひらやすみ」を観て」はこちら
NHK BS以外で観るには?
NHK BS以外の視聴方法としては、NHKオンデマンドを契約する方法もありましたが、ほとんどテレビを観なくなった私は、もちろんNHKもほとんど観ることはありません。
「団地のふたり」を観るためだけに、月額990円を払ってNHKオンデマンドを契約するまでには至らず・・・・
ちなみに、NHKオンデマンドの料金設定は、まるごと見放題パックが月額990円の他に、単品(1話ごと)が110円~330円のコース(「団地のふたり」は220円)もあるみたいです。
小林聡美さん、小泉今日子さん演じるなっちゃんとノエチはそれなりに魅力はあったのですが、ほとんど観ないNHKに月額990円は論外だし、1話ごとに220円(×10話=2,200円)もちょっと・・・・・
また、U-NEXTでも観られるようでしたが、こちらも有料。
プライムビデオを契約している私は、この類のサブスクをむやみに増やしたくないので、U-NEXTの契約もためらわれ・・・・
(ちなみに、U-NEXTは初月無料なのですが、全10話あるうちの無料で観られるのは最初の4話くらいですしね)
で、きっといつかプライムビデオで放映してくれるだろうと期待を込めて、リアルタイムで観ることはあきらめました。
藤野千夜さんの原作を読んでみた
と思っていたら、なんと原作があることを知り、藤野千夜さんの原作「団地のふたり」を図書館で借りて読んでみました。
ドラマはドラマで面白いはずだと思いますが、原作もとっても良かったです。
何か特別な出来事が起きるわけではなく、同じ団地に住む幼馴染の50歳のなっちゃんとノエチの毎日が淡々と描かれているのですが、この淡々さというか、ゆるさが、いい感じで沁みてきます。
「団地のふたり」、NHK総合で再放送!
そして2年後の2026年6月、観たかった「団地のふたり」がNHK総合で再放送されるという情報をネットで発見!
プライムビデオではなかったものの、あの時の私の予想、当たってましたね(笑)
7月14日火曜日の夜10:00~10:45から(全10話)が放送されることになりました。
やったー!
小林聡美さん演じるなっちゃん、小泉今日子さん演じるノエチ、そしてその二人の空気感がどんな風に表現されているのか、今からとても楽しみです。
原作の続編「また 団地のふたり」
なんだかちょっとうれしくなって他にも「団地のふたり」の情報を色々検索していたら、なんと藤野千夜さんの原作も続編が発刊されていました。
タイトルは、「また 団地のふたり」。
早速、図書館で借りて読んでみました。
前作の「団地のふたり」同様、この「また 団地のふたり」も何か特別な事件やハラハラするような出来事は起きず、なっちゃんとノエチ、そして二人を囲む団地の住人達とのほのぼのエピソードがゆる~く綴られています。
その、どこにでもありそうな二人の日々の空気感やゆるさがとってもほほえましく、それがこの小説の魅力なのですが、そのゆるさとは違う、今回私がちょっとホロっと来そうになった場面があります。
それは、二人の親世代、二人を子どもの頃から知っている同じ団地のご近所さんとのシーン。
空ちゃんのお母さん
一つ目は、おっとりしていてやさしく花や植物が好きな二人の幼馴染の空ちゃんのお母さんとの場面。
(ここからネタばれになるので、ご了承ください)
空ちゃんは実は若くして亡くなっていて、団地にはお母さんがおひとりで住んでいます。
なっちゃんとノエチは、空ちゃんが亡くなった今も空ちゃんのことを忘れずにいて、空ちゃんを主人公にした絵本をつくろう、ということになります。
イラストは、一応イラストレーターのなっちゃん、ストーリーはノエチが担当することになるのですが、ノエチのストーリーがなかなか出来上がって来ません。
で、ひとまずなっちゃんは、イラストや写真を用意してオリジナルのグッズが作れるサイトを利用して、空ちゃんのキャラクターのTシャツとエコバッグを作ってみることにします。
そのエコバッグを持って近所のスーパー「コゼキ」でお買い物をしていた時に、空ちゃんのお母さんに出会い、なっちゃんのエコバッグを「かわいいバッグね」と褒められます。
なっちゃんは、空ちゃんを主人公にした絵本を作ることをお母さんに話し、お母さんから「できたら絶対読ませてね」と頼まれます。
「出来上がったら一番に持って行きますよ!」と張り切って答えるなっちゃん。
さらに、エコバッグのキャラクターが娘の空ちゃんだと知ったお母さんは、「いいわね~、私もほしいわぁ~」と。
なっちゃんは、早速、空ちゃんのお母さん用のエコバッグを発注。
そして数日後、出来上がったエコバッグを持って、なっちゃんとノエチは空ちゃんのお母さんの家に出かけます。
お母さんは、なっちゃんから受け取ったエコバッグに描かれた色んな表情の娘の空ちゃんを、指でなぞりながらいとおしそうに見つめています。
そしてお母さんが「お代はいくら?」とお金を払おうとするのですが、「気にしないでください」と断るなっちゃん(とノエチも)、「そんなのダメよ」とお母さん、というやりとりが少し続きます。
以下、引用です。
「じゃぁ・・・・・って言っちゃいけないか。おばちゃん、それ、私からのプレゼントです、母の日の」
・・・中略・・・
「母の日なんて・・・・」
早くに娘を亡くした空ちゃんのお母さんが、胸を詰まらせたようにしばらく言葉をためてから、
「ありがとう」と言った。
なっちゃんの言葉に胸を詰まらせて「ありがとう」と言う空ちゃんのお母さんの姿が目に浮かんで、結婚もしていない、子どももいない私なのに鼻の奥がつんとします。
そして、「おばちゃん、それ、私からのプレゼントです」で終わってもいいのに、その後に「母の日の」と続けるなっちゃん。
なっちゃんだからこその、さりげないけれど、空ちゃんと空ちゃんのお母さんへの想いが伝わってきます。
佐久間のおばちゃん
もうひとつは、これまたなっちゃん達を子どもの頃から良く知っている、佐久間のおばちゃんとのシーン。
由紀さおりさん演じる佐久間のおばちゃんは、この物語の中でわりと出番が多い住人です。
息子さんが独立し、ご主人も亡くなり、今は団地にひとり暮らしです。
団地の共同菜園の花をいつもきれいに手入れしている佐久間のおばちゃんを手伝うことになった二人、物忘れがひどくなったという話題で会話がはずみます。
その中で「眼鏡をよくなくすようになった。空ちゃんが隠しているのかもしれない」と空ちゃんのせいにしようとするノエチを、「空ちゃんはそんなことしない」となっちゃんがたしなめます。
そのやりとりを聞いていた佐久間のおばちゃんの一言。
以下、引用です。
「なんか、この年になると、誰かと誰かが仲いいってだけで、ちょっと泣きそうになるわね」
妙にしみじみと言う。
佐久間のおばちゃん、何を思って泣きそうになったんでしょうか。
「ほんとなら、なっちゃんとノエチの他に空ちゃんもここにいるはずなのに・・・・」と胸が詰まったのか・・・
さらに、たとえ亡くなっていようとそうでなかろうと、そんなことは関係なく昔と変わらず空ちゃんと仲良しの友達でいるなっちゃんとノエチに泣きそうになったのか・・・
でも、このやりとり、空ちゃんもきっとどこか遠くから見ているような気がしますね~
「ホロッ」とは真逆の昭和のコントのような場面
ここまで、胸がいっぱいになるような切ないような展開で来たのですが、実は1か所、思わずくすっと笑ってしまう場面がありました。
なっちゃんの家で二人が映画を観ていた時のこと、1本目を見終えて、2本目まで15分の休憩を取ることに。
なっちゃんが「ハーゲンダッツのクリスピーサンドがあったから、食べようか」とノエチを誘います。
ところが、冷蔵庫の冷凍室を開けるとそこにあったのはハーゲンダッツではなく、なんと「冷凍とろろ」の小分けのパック。
ノエチに「口が完全にハーゲンダッツだったのに、とろろかよ!」と言われます。
あると思っていたハーゲンダッツのクリスピーサンドの姿はなく、代わりにあったのは、よりによって「冷凍とろろ」。
そして、間髪入れずに「口が完全にハーゲンダッツだったのに、とろろかよ!」と突っ込むノエチ。
まるで昭和のコントさながらの展開です。
ちなみに、私、「冷凍とろろ」なるものがどういうビジュアルかわからなかったので、検索してみました。

出典:楽天市場
まさに、ごはんのお供、とろろですなぁ。
一方、あるはずだったハーゲンダッツのクリスピーサンドはこちら。

出典:ハーゲンダッツ
(ハーゲンダッツのクリスピーサンドには、他にも種類があるのですが、その後なっちゃんがスーパー「コゼキ」で買ったうちのひとつが、この「ザ・リッチキャラメル」でした)
味はもちろんのことですが、ビジュアル的にも「冷凍とろろ」と「ハーゲンダッツのクリスピーサンド」じゃ、違いすぎ!(笑)
画面をスクロールして、もう一度比べて見てくださいね(笑)
ノエチがすかさず、「口が完全にハーゲンダッツだったのに、とろろかよ!」と突っ込むのももっともですが、冷凍室を開けたなっちゃんもさぞかし驚いたことでしょう(笑)
もう一度原作を読んでみよう
こんなまるで昭和のコントのような二人のかけあい含め、なっちゃんとノエチ、さらに二人を取り巻くご近所さん達のゆるくほほえましいエピソードがこの小説の魅力です。
ですが、それだけではなく、今回の「また 団地のふたり」では、一見、何気ない日常が淡々と描かれている中で、ふいにホロっとさせる切ないシーンの何気ない描写、秀逸です。
著者の藤野千夜さん、さすがです。
当たり前かもしれませんが、やっぱりプロは違いますよね~
そういえば、前作の「団地のふたり」を読んだときは、こんな風にホロっと来た記憶はなかったなぁ・・・
と思ったのですが、私がそこまで深く読み込んでいなかったのかもしれません。
前作の「団地のふたり」、もう一度読みたくなりました。
ということで、ドラマの「団地のふたり」も7月14日からNHK総合テレビで再放送されるので、その前にもう一度読むべく図書館で予約いたしました。
「また 団地のふたり」のようなホロっと来るシーンを探すのも楽しみだし、原作と比較しながらドラマを観るのも楽しみです。
ふふふふ・・・・
こういう書籍やドラマに出会えるのも、日々の小さな幸せのひとつですね~