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24歳になった甥っ子

先週の日曜日9月17日は、甥っ子の24回目の誕生日でした。

いつからかははっきり覚えていませんが、彼が高校生くらいの時から誕生日にはお金を贈っています。

自分で好きなものを買う方がよいと思うのでね。

やんちゃ坊主だった甥っ子

この甥っ子、正直、世間的には出来が良い子とはいえず、色々あって大学を辞め、今は自衛隊に入って沖縄で活動しています。

大学を辞めるにあたっては親(私の妹夫婦)とも色々やりあって、ひと悶着もふた悶着もあったのですが、結局大学は中退、その後、しばらく実家に戻りバイトをしてました。

で、父親(妹の夫)から、「いつまでもそんな甘い考えではいかん!自衛隊に入って厳しい訓練を受けて心身ともに鍛え直せ!」的な喝を入れられ、自衛隊に入隊した、という経緯です。

その話を聞いた時、正直「なぜ自衛隊?」と思ったのですが、まぁ、親は私ではなく彼なのでね・・・・(苦笑)

ちょっぴり感激

で、誕生日の話に戻って、昨年までは現金を贈っていたんですが、電子マネーの方が便利かもと思い、今回、どちらがいいか聞いてみたんです。

今時のコなので、てっきり電子マネーの方がいいと言うと思っていたのですが、なんと、「これまでの手紙やカードも毎年とってあるので、現金を郵送で送ってくれる方がいい」って言うんです。

色々好き勝手なことをして親とは揉めてきた甥っ子、ただ私にはそういうところは一切見せず、気持ちの優しいコなのですが、そうは言ってもいわゆる今時の若者なので、お金だけ使って手紙や封筒などは当然ゴミ箱行きになっていると思ってました。

そもそも、そうしていても私はなんとも思いませんしね。

なので、まさか、これまで送っていた誕生日の手紙を全部とっておいてくれたとは・・・・・

彼にそんな律儀なところがあるとは、私も改めて知りました。

ビックリしたのと同時に、おばちゃん、なんだかちょっぴり感激したりして・・・・(涙)

忘れられないエピソード

この甥っ子が3歳か4歳くらいの時の忘れられない思い出ひとつ。

実家(我が家)に遊びに来ていた彼、いたずらか何かでおばぁちゃん(私の母)に怒られたのが気に入らなかったらしく、2階の私の部屋へぶーたれた顔をして入ってきました。

「どうしたん?」と聞くと、自分がやったこと、そのことでおばぁちゃんに怒られたのが気に入らないというようなことをボソボソと話し始めました。

一応彼の話を全部聞き終わってみると、どう考えても彼が悪い。

めったに強く怒ったりしない母なんですが、「さすがに、これはマズイ」と思って珍しく怒ったんでしょう。

そして、どうやら彼も自分が悪いとは思いつつもそれを認めるのがしゃくにさわる、といった様子。

で、そのしゃくにさわった気持ちを自分でもどうしてよいかわからず、それをおばぁちゃんにぶつけるべく反抗的な態度をとっていたという次第。

子どもながら面子もあるだろうと思ったので、とりあえず言い方はやさしく「いやいや、それは○○くん(甥っ子の名前)がいかんでしょう」と私。

「おばぁちゃんに謝ったら?」と言うと、「・・・・」と口をギュッとつむってうつむいたまま。

当初より少しは落ち着いたものの、まだ自分の気持ちを処理しきれないんでしょうなぁ・・・

わかるよ、わかる。

自分が悪いってわかっちゃいるけど、今さら素直に謝れないんだよね。

そこで、「じゃぁ私も一緒に謝ってあげるから一緒に行こうか」と言うと、今度は「わかった」と言うので、彼の手をとり一緒に階下に降りて行きました。

階段を降りてきた私達に気づいたおばぁちゃん、私が彼に「おばぁちゃんになんて言うの?」と耳元で言ったら、つないだ私の手を離れ、おばぁちゃんの方に自ら歩み寄り「おばぁちゃん、ごめんね」と素直に謝るではありませんか。

そしたら、おばぁちゃんは、もうこれ以上ないっていうくらいの笑顔で甥っ子をギュッとハグ。

「あぁ、○○クンはお利口だねぇ」ってホントにうれしそうでした。

その様子を階段から見ていた私も、笑顔で「グッジョブ!」とガッツポーズ!

甥っ子、満面の笑顔!

私とつないだ手をはなし、自分からおばぁちゃんの元に謝りに行った彼。

ほんとに、君はえらかった!

あの時の彼の笑顔が今もずっと忘れられません。

母の笑顔もね。

おばバカかも?

そんなエピソードから早20年。

小さかった甥っ子も24歳になりました。

大学辞めたり、今後の進路も定かでなかったり、そもそもちょっと自分に甘かったり、親からしたらまだまだ心配の種なんでしょうねぇ。

でも、私がちょっと言っただけで、おばぁちゃんに自分が悪いと自ら謝ることができた3歳(4歳?)の君、今もあの素直な気持ちと行動、そして君の優しさがあれば、これからもなんとかなるんじゃないかと思ったりします。

おばバカでしょうか・・・・?(苦笑)

親は色々期待するのかもしれないけど、世間から見て立派な肩書きでなくても、君が自分で考え選ぶ道をおばちゃんは陰ながらずっと応援して行きますぞ。

そんなことを思いながら、誕生日のメッセージカードを書き、お金を封筒に入れ、「沖縄に届け!」と念を込めてポストに手紙を投函した、甥っ子の24歳の誕生日でした。

あ、現金を普通郵便で送るのはNGなので内緒にしておいてください(汗)

良い子の皆さんは真似しないでくださいね(苦笑)。