先日、初めて大腸の内視鏡検査を受けました。
そう、お尻から内視鏡を入れるアレです。
きっかけは
きっかけは、毎年受けている健康診断の中の大腸がん検診で2日目の便潜血が+だったため、要精密検査となったことです。
会社員時代から年に1回、基本の健康診断と各種がん検診を受けており、いくつかの数値が正常値ギリギリだったり、ちょっとオーバーしていたりなどがあった程度で、がん検診で再検査とか精密検査が必要だったことは一度もありませんでした。
なので、今回もそんな感じだろうと思っていたのですが、予想に反して、「大腸の内視鏡検査を受けてください」と言われた時は、「へ?」って感じでした。
この時私の頭をよぎったのは、「何か大きな異常があったらどうしよう?」という不安よりも、「内視鏡検査って、お尻に入れるやつだよねぇ。お尻とか見られちゃうんだろうなぁ。そうかぁ。うぅん、ちょっと抵抗あるなぁ・・・」という内視鏡検査そのものへの不安や恥ずかしさでした。
そっち?(苦笑)
で、その日は検査日の予約をして、検査前の食事制限などの説明を受け前日の下剤をもらって家に帰りました。
家に帰って
家に帰って改めて、「大腸がん」とか、「大腸がん内視鏡検査」とか検索してみたところ、大腸がんの初期はほとんど自覚症状がないとのこと。
また、大腸の内視鏡検査をした3~4%の人にがんが見つかるという情報も。
ここでやっと、最悪がんだった場合のことが頭をかすめました。
ですが、「がんの確率は3~4%程度でかなり少ないし、もしがんであっても、自覚症状がないのでおそらく初期のはず。であれば、切ってしまえばなんとかなるのでは?」という自分でも不思議なくらい、冷静な分析。
なんなんでしょうかねぇ・・・・?
で、おそらくがんの確立は低いだろうとわかると、実際にどんな状態で検査されるのか、特に検査着はどんななのか?、そっちの不安が再発し始めます。
ガウンみたいなものでお尻を全部出さないといけないのか?
いやいやいくらなんでもそれはないでしょう?
あれこれ想像がふくらみますが、とりあえず検索、検索。
で、検索してみると、上下に分かれていて、上は作務衣風のよくあるひもで結ぶタイプ。
そして気になる下は、お尻(の割れ目)の部分の縫い目の一部が開いているひざまでの紙製の半パンだそうです。
なるほど、これならお尻が丸見えにならず、先生や看護師さんの目にさらされる部分はかなり少ない。
よかった。
これで不安はかなり解消されました。
年はとっていても、一応女性なのでね(笑)。
で、次に気になったのが・・・
検査着の不安がまぁまぁ解消されたのは良かったのですが、もうひとつ気が重かったのが、3日前からの食事制限。
大腸の内視鏡検査を受けたことがある人はご存知だと思いますが、検査までに大腸を空っぽにしないといけないんです。
なので、3日前から食事制限があって、繊維質の多い野菜や海藻類、きのこ類、揚げ物などはできるだけ避けること、まぁそれはわかるとしても、牛乳、チーズ、ヨーグルトなどの乳製品も控えるようにってことなんですよ。
逆に食べていいのは、うどん、おかゆ、食パン(バター、ジャムはNG)豆腐、卵、芋類、具なしの味噌汁やポタージュスープ、バナナなど、飲み物は水、お茶、コーヒー・紅茶(ミルクはNG)
細かくはその他にも色々あったんですが、もう味気ない病人食みたいなものしか食べられないってことなんですね。
特に、検査の前日は、
- 朝:食パン1枚(バター、チーズ、ジャムなど何も塗らないこと)、紅茶またはコーヒー(牛乳NG)、足らなければ卵料理
- 昼:具のないうどん、ポタージュスープ(具なし)
- 夜:おかゆ、具のない味噌汁
ね、病人食よりひどくないですか?
そりゃぁ大腸は空っぽになるかもしれないけど、力出なくてフラフラでしたよ(笑)。
そして、検査当日
病人食のような前日の食事制限でフラフラになりながら、迎えた検査当日。
この時の私の心境は、「とにかく検査が終われば好きなものが食べられる!それまでの我慢だ!」
とにかく食べ物のことで頭がいっぱい、それくらい空腹でしたね(笑)。
受付をすまし、担当の看護師さんから、下剤の飲み方の説明を受けます。
2リットルの液体(下剤を水で溶かしたもの)を渡され、まず200ミリリットルずつを5回、10~15分ずつ、合計1リットルを1時間くらいかけて飲みます。
その後、500ミリリットルの水を30分くらいで飲みます。
この下剤、マズイわけではないんですが、強いていうと、塩味が強めのポカリスエットのような味で、ややとろみがある液体。
最初はまだいいんですが、なんせ1リットルなんで、だんだん飲むのがつらくなってきます。
やっとのことで1リットル飲み、その後ミネラルウオーターを飲んだときのおいしかったこと!
で、多くの人はここでもよおし始めるそうなんですが、私の場合はまだ気配なし。
ここで気配のない人は、さらに500ミリリットルの下剤を30分かけて飲まないといけないんですよ。
はぁ~、あのマズイ下剤、まだ飲まなきゃいけないのか・・・・
ですが仕方ありません。
がんばって飲みましたよ、さらに500ミリリットル。
その後、ようやく私にもやってきました。
最初の説明で、レベル1~5までの便の状態の写真を見せられ、少なくとも5回以上トイレに行き、レベル4の状態になったら看護師さんを呼んで確認してもらうとのこと。
「え?他人に自分の便を見せるの?」と思いましたが、看護師さんにとっては通常のお仕事。
まったく気にされていないようでした。
って当たりまえか(笑)。
その後、5回までもよおし、看護師さんに見てもらい、無事にOKをもらいました。
はぁ~、やっとここまで来た。
「合格」と言われたみたいでなんかちょっとうれしい(笑)。
いよいよ検査
「さぁ、これで準備OK」とばかりに内視鏡検査の部屋に移動したものの、なんと私ったら、そこでさらに2回ももよおしてしまい、ちょっと恥ずかしかったです。
看護師さんに「心置きなく出してくださいね」と笑顔でトイレに案内されました。
ただ、6回目、7回目ともなると、もはやうっすら色のついた液体です(苦笑)。
そしてようやく便意も落ち着いて、例の検査着に着替えて検査台に横になります。
看護師さんから、鎮痛剤?麻酔?の点滴を受け、意識が少しぼんやりし始めたところで、先生が登場。
で、「それじゃぁ内視鏡カメラを入れていきます」と先生の声がうっすら聞こえます。
麻酔のせいで、ほとんど何にも感じずもちろん苦痛もありません。
「ネットで調べたとおり、痛くないわ」と思い、ボーっとしながらも、画面に映る自分の腸の内部を時々見たりして検査は進んでいきます。
テレビで腸の中を映す場面を見たことがあるのですが、あれと同じ画像でしたね。
ヒダのあるピンク色のチューブがくねくね曲がってずっと続いてるような感じの画。
1回だけ、内視鏡が腸に当たっているような感覚がありましたが、それ以外はほとんど何も感じることはなく、時々、先生が「大丈夫ですか?」とか「今、腸の真ん中くらいです」とか言ってくれます。
そのたび「はい」と答えるんですが、弱々しいか細い声しか出ないんですよね。
これも麻酔のせいなんでしょうね。
しばらくしたら、先生の「終わりましたよ」という声が聞こえました。
終わった後も若干ボーっとしてはいるものの、苦痛も違和感もなく、思ったより楽でした。
その後着替えて、別室で先生から結果を聞きます。
結果は・・・
実際の画像を見ながら説明してもらい、5ミリくらいの小さいポリープが2つあったとのこと。
先生曰く、「現時点ではガン化するようなものではないので、今すぐ取る必要はありません。ただ10年などの長期間放置しておくとがんになる可能性もあるので、来年、内視鏡検査をしてその時に取るとよいでしょう」ということでした。
結果を聞いて「そっかぁ、ポリープがあったかぁ」とは思いましたが、ポリープがあったことよりも、とりあえず今日はこれで終わり、「家に帰ったら普通のゴハンが食べられる!」という喜びの方が大きかったですね。
「とりあえず心配するようなものじゃないみたいだし、来年切っちゃえば、すっきりするわ」って感じですかね。
検査を受けて感じたことは
家に帰ってちょっと遅めの昼ご飯を食べ、やっとお腹も落ち着きました。
で、空腹が満たされ満足した後に感じたのは、やっぱり、まずは検査を受けることでポリープが見つかって良かったということ。
検査を受ける前はあれこれ不安や気が重かったりもありましたが、長年ほっておけばガン化するかもしれないようなので、小さなポリープの段階で見つかって良かったです。
やっぱりこれは大きいですよね。
年に1回の健康診断、大切です!
それともうひとつは、食べたいものが自由に食べられる幸せ、これって本当にありがたいことですね~
それもこれも健康な体あってのこと、今さら至極当然ですが、やっぱ、健康って大切です。
来年は、2つあるポリープを切ってすっきりしたいと思います。
そのためには、検査前の食事制限と当日の下剤、また耐えないといけないのですが(苦笑)。
いやいや、健康には変えられません。
毎年の健康診断、これからもきちんと受けようと改めて心に誓いました!