今年も、固定資産税の通知が先月届きました。
この固定資産税の支払い、色んな支払方法がありますが、去年、楽天キャッシュを楽天カードからチャージすれば0.5%のポイントがつくことを知り、初めて楽天キャッシュで払ってみました。
固定資産税は金額が大きいので、0.5%でもそれなりのお得感があります。
そのことについて書いた記事はこちら
今年も0.5%のポイントを期待して・・・・
で、去年同様、0.5%のポイントがつくと思っていたので、今年も楽天カードから楽天キャッシュにチャージしてその楽天キャッシュで固定資産税を請求書払いで支払い終えました。
その数日後、ふと目に留まったネット記事。
そこには、6月4日から、楽天カードから楽天キャッシュにチャージした金額に0.5%のポイントがつくのではなく、楽天キャッシュで支払った金額に0.5%のポイントがつくというように変更されたとの内容が書かれてありました。
「なぁんだ、正味何も変わってないじゃん」と思っていたら、なんと、請求書払いは対象外となっていたんです!
え?そうなの?
正直、ちょっとショック・・・・・
なぜショックを感じるかというと、それは言うまでもなく、0.5%のポイントがつくと思っていたのに、もらえなかったからです。
つまり、なんだか損をしたような気持ちになってしまっているんです。
本当に損してる?
ですが、よくよく考えてみると(いや、そんなに深く考えなくても)、正確には別に何も損はしていないわけですよ。
もともと指定された金額を払った、ただそれだけでそこには損も得もないからです。
それなのに、なぜ私はちょっとショック、つまり、損をした気持ちになったんでしょう・・・・?
損失回避性でショックを分析してみる
ここで私、「自分が感じたショックを、行動経済学の論理で説明または分析できないものか?」という気持ちが湧いてきました。
ちょっと変わってますかね?私。(苦笑)
実は私、もともと行動経済学に興味があるもので・・・
行動経済学とは、心理学と経済学をあわせたもので、損得に対する人間の心理や意思決定、行動を研究する学問です。
こちらの記事がわかりやすいです。
で、その行動経済学には損失と利益からどちらかひとつを選ぶ場合に、人は無意識に利益を得る方ではなく、損失を回避する方を選ぶ傾向があるという「損失回避性」という考え方があります。
この「損失回避性」のことは以前から知っていたので、「私が『損をした』と感じた気持ちと何かしら関連性があるのではないか?」と思ったのですが、どう関連するのかがイマイチわかりませんでした。
で、例によってネットで色々検索してみたところ・・・・
3つのパターン
「損失回避性」には、次の3つのパターンがあるそうなのです。
こちらの記事を引用しています。
1 : 必ず利益が得られる場合:利益を逃すこと=損失と考える
A : 必ず1万円もらえる
B : コインの裏が出れば2万円もらえる
という場合、Aの方が選択されやすい
わかります、確実に1万円もらえる方がうれしいですよね。
2 : 損失を被る場合:できるだけ損失を少なくしたい
A:300万円の借金が半分になる
B:300万円の借金が50%の確率で帳消しになる
この場合は、Bの方が選択されやすい
個人的には、Aを選択する人もそれなりにいそうな気もしますが、これに関しては本人の性格も影響するのではないかと思います。
3 : 選択によって損得が分かれる場合:損失回避を重視する
A:コイントスで表が出たら4万円もらえる
B:コイントスで裏が出たら3万円支払う
この場合、コイントスに参加する人は少なくなる(損失の倍以上の利益がないと参加意欲は湧かない)
そりゃあそうですよね。
4万円もらうメリットと3万円払うデメリットを比較すると、あまり4万円のうまみは感じないし、50%の確立で3万円払うのもばからしいですから。
そうなると、コイントスに参加する意味は感じませんよね。
で、私の場合は・・・・
こんな風に、3つのパターンがあるなんて知りませんでした。
ですが、これでわかりました!
私の場合は、1 : 必ず利益が得られる場合:利益を逃すこと=損失と考えるに該当しています。
楽天カードから楽天キャッシュにチャージすれば、必ず0.5%のポイントがもらえると思っていた=必ず利益が得られると思っていたのにもらえなかった、つまり、その利益を逃してしまったために、損をしたと感じたわけです。
心理学など範囲を広げてもっと調べれば、さらに深堀りできるのかもしれませんが、行動経済学的には、「結局、人間とはそのように考える、行動するもの」ということのようです。
まぁ、実際に自分が感じた気持ちですしわからなくもないですが、冷静に考えると前述したように、正確には得もしていないけど損もしていないわけです。
提示された金額を支払っただけなんですよね。
何を学んだ?
整理してみると、
- もらえるはずだった(というか、勝手にそう思いこんでいた)ポイントがもらえなかったことで、損をした気になった
- 行動経済学的の「損失回避性」という考え方によると、この場合、人は損をしたと考えるのが自然らしい
- が、事実を冷静に判断すると、損をしたわけではなく、正確には損も得もしていない
という感じですな。
元々持っていたポイントがなくなるのなら損をしたことになりますが、そもそも持っていなかったポイントなんですから、損はしていないわけですよ。
それなのに、「損した」と感じるなんて、私って(人間て?)欲深い生き物だなぁと思ってしまいました。
これ、今回の学び・気づきのひとつかもしれません(笑)
ただ一方で、今の世の中、「知ってる人が得をする」ということも事実です。
もし、請求書払いがポイント付与の対象外になったことを知っていれば、他にお得な支払方法がないか調べられましたからね。
やはり、ある程度の情報は入手できる方が色々有利になることが多いのは事実だと思います。
ですが、情報が溢れすぎていて、自分に必要な正しい情報を取捨選択しないと意味がないですよね。
その溢れた情報に振り回されて、損した、得したと一喜一憂しすぎるのも本末転倒ですから。
そのあたりのバランスが難しいのでしょうけれど、要は何をするにも自分がどうしたいか、何のためにその情報が必要なのか、軸がぶれてないことが大切なんでしょうね。
「軸がぶれない」、大事ですね~
今回、楽天キャッシュへのチャージでポイントがつかなかったことがきっかけで、「損した」という自分の気持ちを論理的に分析できて、なんだかスッキリしました。
私ってやっぱり変わってますかね~(笑)