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胃がん検診、鼻からの胃カメラ初体験!

毎年、自治体からの無料の健康診断に加えて、胃がん、大腸がん、肺がん、乳がん、子宮頸がんの各種がん検診(有料)を受けています。

前回の健康診断の記事「今年の健康診断の結果は・・・・?」はこちら

これまでは胃がん検診はバリウム一択

その中の胃がんの検査なんですが、これまではバリウムで受けていました。

バリウムも決して得意ではないのですが、何回かやるうちに少しずつ慣れてきたのと、そもそも胃カメラはちょっと怖かったので、勇気がなくてこれまでは避けていました。

なんですが、「バリウムは、粘膜の色調変化をとらえることが出来ない、初期の小さな病変を見逃す可能性がある」などの情報を知り、胃がんは早期発見して早期治療すれば完治が可能ながんなので、「次からは胃カメラにした方がいいかも」と思うようになったんです。

胃カメラでの検査自体は、2年ほど前に大腸ポリープの除去で検査入院した際に、貧血の症状も続いていたので、胃からの出血がないか念のために検査することになり、その時に初めて経験しました。

その時は、口から入れて鎮静剤も使ったので、うとうとしているうちに終わり、苦痛はほとんど感じませんでした。

その時の記事「大腸内視鏡検査、無事終わり・・・」はこちら

なので、「口から+鎮静剤を使った検査がいいな」と思っていたのですが、私が毎年検診を受けている総合病院では、胃がん検診での胃カメラ検査では口も鼻も鎮静剤は使わないんです。

鎮静剤を使わずに胃カメラの検査なんて無理、無理!

なので、本来なら全部の検査を一度に終える方が楽なのですが、胃がん検診だけ別の病院でやることにしました。

口から+鎮静剤を使って検査する病院を探したところ、割と近くに胃腸科内科専門の病院があったので、そこでやろうと思っていたんです。

いつもの総合病院に予約の電話を

で、最初に、その他の検査の予約をすべく、いつもの総合病院に予約の電話をかけて、健康診断+胃がん以外のがん検診の予約を伝えたら、「胃がん検診はされないんですか?」と聞かれました。

(毎年、全てのがん検診をしてるのに、急に胃がん検診だけしないとなると、そりゃ病院側としては聞きたくなりますよね)

で、「バリウムでなく胃カメラにしようと思っているんですが、そちらでは口も鼻も鎮静剤を使わないとのことなので、ちょっと抵抗があって、胃カメラだけ別の病院にしようかと思いまして・・・・」と正直に伝えたんです。

そうしたところ、その担当者の方、「鎮静剤は使いませんが、鼻からの検査であれば、口からよりもストレスが少ないですよ」と、穏やかな優しい声でおっしゃるんです。

確かに口からだと、「オエッ」となるのがつらいですが、その方の優しい言い方に「鼻からだとそれよりはマシなのかも?」とちょっと気持ちが動きます。

「具体的にどういう風にするのですか?」と聞いたところ、「鼻の穴からシュッシュと麻酔を吹き入れて行います」とのこと。

それだけだとちょっと不安だった私は、「鼻からの検査をする方は、口からよりも多いですか?」とか、「やった後、『やっぱり鼻も無理だ』などとおっしゃる方はいませんか?」とか、あれこれ質問。

まるで、注射を怖がる子どものようです(苦笑)

すると担当者の女性は、またもや穏やかな優しい声で、「口からよりも鼻を選ぶ方が多いですよ」「また、全く苦痛がないということはありませんが、鼻からの方がかなり楽という方が比較的多いです。ただし、個人差があるので鼻からでもそれなりにしんどい、という方もいらっしゃいます」と、説明してくれました。

そりゃそうだろう、うぅん、悩ましい・・・・

「鼻から胃カメラという未知の領域への不安」 vs 「胃カメラだけ別の日に別の病院でするという面倒くささ」との戦いです。

で、この時点での私の答えは、「少し考えたいので、いったん電話を切ってから改めてご連絡します」というもの。

担当者の方、これまた優しい声で、「そうですね。ゆっくり検討なさってみてください」と。

口と鼻、鎮静剤ありなし、苦痛が多い順は?

電話を切った私は、すぐさまネットで、「胃カメラ・鼻から・苦痛・鎮静剤」などのキーワードでネット検索。

そうしたところ、こちらの病院のHPで、

苦痛が多い順に、「口から、鎮静なし」>「口から、鎮静あり」≒「鼻から、鎮静なし」

との情報がありました。

ということは、2年前に私が受けた口からの鎮静剤ありの胃カメラの検査と、鼻からの鎮静剤なしの検査はほとんど同程度の苦痛ということ?

ちなみに、2年前の口からの胃カメラはほぼ眠っている間に終わり、ほとんど苦痛はありませんでした。

もちろん、あれと全く同じというわけにはいかないだろうけれど、あれに準じるくらいなら、おそらく鼻からでもいけるのではないか?

そして、なぜかあの担当者の女性の穏やかな優しい声がよみがえり、なんだかだんだん大丈夫なような気がしてきました。

それに、別の日に別の病院で、口から鎮静剤を使った胃カメラ検査をするのも、正直煩わしいし。

私の心は決まりました。

いつもの総合病院で、鼻からの胃カメラ検査をすることにします!

もう一度、病院に電話をかけたところ、別の方が電話に出られたのですが、「先程対応した担当者は席をはずしておりますが、お客様のことは詳細を聞いて引き継いでおりますのでご安心ください」とおっしゃり、スムーズに対応してくれました。

この方の言葉通り、最初の方とのやりとりで私が不安がっていたこともしっかり把握されていて、最初の(穏やかな優しい声の)担当者の方が、丁寧にこの方に引継ぎをしてくれたことに、ちょっぴり感動しました。

それに、この方も丁寧に対応してくれたんですよね~

このお二人のきめ細かな対応に、最初に抱いていた不安感もどこかへ消え去り、なんだか根拠のない安心感に包まれる私(笑)

いよいよ検査へ

そして、迎えた検査当日。

受付を済ませ、最初に基本健診の血液検査や尿検査、血圧、身長、体重などを測ります。

それが終わると、それぞれのがん検診が始まるのですが、まず最初に胃カメラです。

鼻と喉の麻酔がちょっと・・・

この時の私の心は、ネット記事の「口から、鎮静あり」≒「鼻から、鎮静なし」という情報と、電話対応してくれた二人の担当者の丁寧さもあいまって、当初感じていた不安はほとんど消え去っていました。

私の名前が呼ばれ、検査室に入り、最初に、鼻の穴から麻酔をシュッシュとスプレーされます。

それが、鼻から喉を通っていくのがわかり、若干の気持ち悪さはあるのですが、まぁそれほどでもありません。

で、その次は、確か、喉の麻酔だと思うのですが、何かとろみのある液体を飲みます。

この液体、なんともいえない妙な塩味というか微妙にまずい味。

3分くらい経過した後、もう一度、鼻から麻酔をシュッシュ。

さらに、看護師さんから、「ちょっと苦いですよ」ともう一度とろみのある液体を渡されます。

確かに、1回目の液体の微妙なまずさに苦味も加わり、さらにマズかったです。

この時点で、喉は麻酔が効き始めていて、唾を飲み込みにくい状態になっていて、準備完了みたいです。

ここまでで、鼻と喉の麻酔の違和感とまずさという若干の苦痛はありましたが、「この程度は仕方ない」と自分に言い聞かせて、検査する隣のお部屋に移動。

いよいよ胃カメラ侵入!

靴を脱いで、ベッドに左側を下にして横になります。

看護師さんから「喉の麻酔で唾が出るので、そのまま出してください」と大量のティッシュを丸めて渡されます。

「こんなに唾が出るのか?」と思うほどのティッシュの量!

そして、先生から「右と左(の穴)でどちらが通りやすいとかありますか?」と聞かれましたが、そんなのわかりません。

「ちょっとわかりません」と答えると、「それじゃぁ、ちょっと両方入れてみますね」と言われ、片方ずつ内視鏡を入れ、通りやすい方を確認されました。

(この時は、ほとんど違和感なし)

で、いよいよ胃カメラ(内視鏡)が鼻から入っていくのですが、鼻の奥の方を通る時と食道を通る時、それぞれ若干の違和感はありましたが、このくらいならなんとか大丈夫そうです。

胃カメラが胃に到達すると、先生が「カメラが胃に入りましたよ」とおっしゃり、ここからが検査の本番です。

時々先生が「少し我慢してくださいね」とか、「胃を膨らませますので、我慢してくださいね」とか、「しんどいかもしれませんけど、がんばってください」とか声をかけてくれます。

そして、検査の間中ずっと、看護師さんが私の背中をさすってくれています。

唾は大量に出るものの、最初は違和感くらいでそれほど苦痛は感じなかったのですが、正直、しんどかったのは、胃を膨らませて内部を観察する操作。

1回目の「胃を膨らませますので、ちょっと我慢してください」は、それほどでもなかったんです。

ですが、そこから空気を抜いてお腹が楽になったのでこれで終わりかと思いきや、その後も複数回「もう一度、胃を膨らませるので我慢してください」の先生の声。

胃が膨らんでいるので圧迫感で苦しく、なんだか息もしづらくて、だんだん辛くなり、「いつになったら終わるのよぉ、お願いだから早く終わって・・・・」とそればかり考えてました。

息はしづらいし、唾はおかまいなしに出るし。

その後おそらく3回、計4回くらいはあったと思います。

この間もずっと背中をさすってくれていた看護師さん。

あの看護師さんが背中を優しくさすってくれていなかったら、もっと辛かったはず!

あの時の看護師さんに感謝です!

で、4回目の胃を膨らませての観察が終わると、胃カメラを胃から出して検査は終了。

胃カメラが出ていく時に感じた「やっと終わったぁ」という解放感!

看護師さんに言われたとおり、唾は出るままに出していたので、途中でティッシュが足りなくなり2回目のティッシュももらうことに。

ベッドから起き上がると、あんなに大量のティッシュをもらったにも拘わらず、ベッドにも漏れた唾のしみ。

さすがにちょっと恥ずかしかったですが、看護師さんは全く気にせず(当然?)、ベッドに敷いた紙のシーツごとまとめて取り去っててきぱきと処理しておられました。

なんとか耐えた・・・・

と、こんな感じでなんとか終わった鼻からの胃カメラ検査。

私としてはなんとか耐えられたものの、あの「胃を膨らませる」のがきつかったなぁ。

せめて、1回で終わってくれればまだしも、何回もやるんですから。

私がつらそうなのがわかっているのか、先生も後半は若干すまなそうに「あと少しですからね、がんばってください」と励ましてはくれましたが・・・・

今思うに、2年前の口から+鎮静剤の胃カメラは、胃を膨らませて内部を観察している間、鎮静剤が効いてうとうとしていたので、この胃を膨らませることの苦痛を感じることがなかったんだと思います。

検査結果の説明聞いて

で、検査の後すぐに、撮影した画像を見ながら先生が説明してくれました。

少し赤くなって炎症っぽくなっているところや、小さなポリープがありましたが、先生曰く、「赤くなっているところは特に心配なく、ポリープに関してもピロリ菌のいないポリープなので心配ありません」とのことでした。

ポリープと聞いてちょっと心配だったのですが、ピロリ菌のいないポリープは、胃底腺ポリープという良性のポリープで、ガン化のリスクはほとんどないため、基本的には切除は必要なく、胃カメラで見つかっても特に処置は行わず、経過観察で問題ないことがほとんどなのだそうです。

「なので、今回の検査では特に心配する症状はありません。ちょっとしんどかったかもしれませんが、できれば毎年胃カメラ検査は受けていただくことをおすすめします。」と、最後ににっこり笑顔で言われました。

いくら優しく笑顔で言われても、来年もあれをやるのかと思うと、正直、ちょっと心が萎える・・・・

わかっちゃいるけど・・・・

というわけで、とりあえず、異常はなかった胃がん検査。

胃カメラはバリウムよりも詳しい検査ができるので、安心は安心です。

なので今後もバリウムではなく、胃カメラの検査の方が良いことはわかっているし、先生にも「来年も受けてくださいね」って笑顔で言われたものの・・・・

だけど、あの「胃を膨らませるやつ」がどうも苦手。

あれさえなんとかなれば・・・・・

と、また、注射を嫌がる子どものようなことを考えている63歳の私なのでした(苦笑)