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子どもの頃、初めて自転車に乗れた時のこと、覚えてますか?

昨年の5月からピアノを習い始めています。

月2回のゆる~いペースが今の私にはあっていて、それなりに楽しく続けています。

ピアノ無料体験レッスンに行ってみた!の記事はこちら

テキストは3種類

ピアノ初心者の私は、その名のとおり初心者向けのテキストから始めていて、3種類あります。

バーナム ピアノ・テクニック

1つ目は、「バーナム ピアノ・テクニック」という弾き方のテクニックを練習するテキストです。

出典:ZEN-ON

一番最初のレベルの「ミニブック」が終わり、今は2つ目のレベルの「導入書」を練習しています。

先生曰く、「この『導入書』と次のレベルの『(1)』は、それぞれ2回ずつやって終了し、『(2)』と『(3)』のテキストはかなり高度なので、レッスンではやらない」とのことでした。

みんなのオルガン・ピアノの本

2つ目は、これ、「みんなのオルガン・ピアノの本」です。

出典:ヤマハの楽譜出版

100%子ども向けのテキストで、音符より絵の方が大きいくらいです。

こちらも赤い方の1冊目が終わり、黄色の2冊目を練習しています。

このテキストは2冊目で終了します。

大人のためのピアノ悠々塾

そして3つ目のテキストは唯一大人向けのテキスト、「大人のためのピアノ悠々塾」です。

「入門編」「基礎編」「初級編」と3段階あって、私はもちろん「入門編」。

出典:ヤマハの楽譜出版

このテキストを練習するのが、私は一番好きなんです。

というのも、掲載されている曲が誰もがどこかで聞いたことのある曲ばかりで、一見「初心者が弾くにはむずかしいのでは?」と思われるものも多いのですが、「入門編」ではそれらが初心者向けにシンプルにアレンジされています。

なので、オリジナルのアレンジとは程遠いですが、「自分にもあの曲を弾けた!」という達成感があるんですよ。

これ、結構満足感あります。

入門編に掲載されている曲は全部で17曲で、こんなラインナップです。

出典:ヤマハの楽譜出版

このテキストももうすぐ終わるところまで来ており、最後から2番目の曲「婚礼の合唱」(注!音声が出ます)を練習しています。

(この動画は初心者向けのアレンジで、原曲はもっと複雑なアレンジの曲調です)

月に2回、隔週のレッスンなので各テキストを練習する時間は2週間ほどあるのですが、私は2週間では不安なので、さらにその次の曲もその2週間の間に少し練習を始めるようにしています。

で、この「婚礼の合唱」がなんとか目処がついてきたので、最後の曲「渚のアデリーヌ」の練習を始めてみることにしました。

強敵「渚のアデリーヌ」!

最初に楽譜を見たとき、「渚のアデリーヌ、って?」って感じで、全く何の曲かわかりませんでした。

まずは右手だけ

曲名を見てわかる曲ならとっつきやすいのですが、とりあえずいつもするように、まず右手だけで最初の8小節(最初の4小節を2回繰り返す)を弾いてみます。

が、音符の長さというかリズム感がつかめず、どんな曲なのかさっぱりわからず。

特に「ミファファファー、ファソソソー」の部分。

「『ミ』は付点8部音符で、『ファ』は16部音符だから長さは・・・・?」って頭で考えても、手がついていきません!

そう、私、自慢じゃないけど、リズム感がないみたいなんです(恥)

それでも、音符をたどたどしく拾ってこのサビの部分の小節まで来て、「ん?この曲は?」と聞き覚えのあるメロディに遭遇しました。

そう、誰もがきっと一度は聞いたことのあるあの曲でした!

渚のアデリーヌとは、リチャードクレイダーマンのあの曲です(注!音声が出ます。この動画は初心者向けで、原曲はもっと複雑なアレンジです)

なんと!

君は、リチャードクレイダーマンだったか!

何の曲かわかると、最初の8小節の部分もイメージしやすくなりはしたのですが、「ミファファファー、ファソソソー」の部分のリズムがどうにもとりづらい・・・・

というのも、原曲は、この部分はもっと細かく音が分かれているのでそのイメージが頭にあって、そのリズムに引っ張られてしまうんです・・・・

今度は左手だけ

それでもなんとか、右手だけ練習して通して最初の8小節の部分は弾けるようになったので、今度は左手の練習。

左手は伴奏、2分音符ばかりでカンタンです。

両手で弾いてみるものの・・・

で、「よし、両手で弾くぞ!」とやってみたら、これが全くできないんです!

右手のメロディと左手の伴奏のそれぞれの音の長さが違うので、右手と左手でそれぞれ違う動きをしなければならないのですが、全く歯が立たず・・・・・

特に、苦手だった「ミファファファー、ファソソソー」の部分。

撃沈です。

これでは、次の次のレッスンまでにそれなりに弾けるようになる気が全くしません(悲)

気が遠くなりかけた私は、その日はそのままそっとピアノの蓋を閉じました。

翌日、再トライするも・・・・

そして次の日、気持ちを入れ替え、とりあえず、もう一度右手の練習。

特に一番苦手な最初の8小節の部分の「ミファファファー、ファソソソー」の部分を重点的に何度も何度も。

なんとなく音の長さ、リズムがつかめるようになったところで、その8小節の部分だけ左手も一緒に弾いてみます。

何度も何度も弾いてみるのですが、悲しいかな、前の日とあまり変わらず・・・・

誰もが知っているあのリチャードクレイダーマンの曲には、とても聞こえません。

心が折れかけます。

そしてまたピアノの蓋をそっと閉じます。

自転車こぎながら新たな練習方法!

さらに次の日。

この日は自転車で出掛ける用事があったのですが、自転車をこいでいる時にふとある考えが頭に浮かびました。

右手と左手を一緒に弾くレベルに達していないのでは?

それなら、右手は弾かずに代わりにそのメロディは口ずさんで、手は左手だけやってみたらどうだろう?

そこで、自転車をこぎながら右手のメロディを口ずさみながら、左手だけ鍵盤をイメージして動かしてみたんです。

そしたら、なんとわりとスムーズに指が動くんですよ。

と言っても、左手は2分音符だけのカンタンな伴奏だから、当たり前かもしれないんですけどね(苦笑)

ですが、これがちょっとした成功体験になったんです!

右手と左手だとあんなにポンコツだったのに、右手のメロディは口ずさみながら左手だけ弾くと、どうにかこうにかなるものなんですね~

ピアノで試してみる

これに気を良くした私は、家に着くとすぐにピアノに向かいます。

自転車こぎながらできたあの感覚を、実際にピアノで弾いてみるとどうなるのか?

最初は、自転車のときのように右手のメロディを口ずさみながら左手だけ弾いてみる。

すると、自転車のときと同じように弾けます!

(って、当たり前ですよね)

次に、メロディを口ずさみながら、苦手な最初の8小節の部分の「ミファファファー、ファソソソー」の部分を右手で弾いてみます。

はいはい、口ずさんでいるので以前よりリズムがとりやすく弾きやすい感じです。

「もしや、これはいけるのでは?」と思った私は、口ずさみながら右手と左手両方に挑戦!

すると、なんということでしょう!

すらすらと、というわけにはもちろんいきませんが、あんなにポンコツで何の曲かわからなかったレベルのメロディが、とりあえず、たどたどしくはありますがリチャードクレイダーマンのあの曲に聞こえるではありませんか!

自分でもビックリ!と同時に感激です!

あまりのうれしさに、この短い8小節を何度も何度も同じやり方で弾いてみます。

多少上手くいくときもあれば、まだまだかなりたどたどしい時もあります。

ですが、あのポンコツの時と比べれば確実に進歩しています!

残りのパートにもトライ

そしてさらに次の日は、残りのパートにも挑戦。

残りのパートはリズム感は比較的とりやすく、メロディもイメージできていたので、まずは右手、次に左手、そして両手といういつものやり方で練習。

指を間違えたり、音を間違えたり、かなりたどたどしくではありますが、それでもイメージはつかめながらなんとか弾けそうです。

そして、ついに1曲全部通して弾いてみる

翌日。

鬼門だった最初の8小節、そして残りのパート、全て通して弾いてみます。

何度も何度もつまづきながら、とぎれとぎれではありますが、とりあえず最後まで弾くことができ、何よりも、「リチャードクレイダーマンのあの曲を弾いている!」とイメージしながら弾くことができました。

まだまだ、レッスンで先生にみてもらうレベルには程遠いですが、最初の何の曲だかわからない超ポンコツだった頃と比べれば、これはもう驚くべき進歩です(笑)

子どもの頃、初めて自転車に乗れた、あの感覚

いやぁ、時間はかかってもできるようになるってうれしいものですね~

ちなみに、私のもうひとつの趣味の乗馬ですが、こちらも少しずつ上達はするものの、乗馬はピアノと違って家で練習できず、2週間に1回のレッスンの時しか実際に馬に乗れないので、上達のスピードがかなりゆっくりなんですよね。

「3歩進んで2歩下がる、時々3歩下がる」的な?(笑)

乗馬にしてもピアノにしても、この年になっても新しいことができるようになる経験はこれまでにもありますが、今回のリチャードクレイダーマンは、なんだかちょっと種類が違うんですよね・・・・

「何が違うんだろう?」と考えていて、ふと心に浮かんだのが「この感じ、ずっとずっと昔にも感じたこと、あったような気がする・・・・」という感覚。

おぼろげに考えていたら、気づきました。

そう、子どもの頃、初めて自転車にひとりで乗れたあの感覚に似ているんです。

初めは補助輪をつけて、次は補助輪を片方はずして、その次は親に後ろを支えてもらいながら、でもふらついてすぐに転んで。

何度も何度も転んで、時々、膝小僧をすりむいて血が出ちゃったりします。

ですが、それでも練習し続けていると、ある瞬間からそれまでよりも長く乗れる瞬間が突然来るんですよね。

そうなんです、突然その瞬間がやって来るんです!

ブレイクスルー的なやつ。

その後は、少しずつ乗れる距離が長くなり、そうなると、もう、乗りたくって乗りたくって仕方なくなる、あの感じです。

覚えてますか?あの時のこと。

私のリチャードクレイダーマンは、まだ補助輪なしではあぶなっかしいレベルですが、それでも最初の超ポンコツだった時と比べれば、劇的な進歩です。

まぁ、ブレイクスルーは大げさかもしれませんけど(苦笑)

ただ、この年になって、子どもの頃のあの感覚をもう一度味わえるなんて思ってもみませんでした。

というより、「ある瞬間から突然できるようになる、あの感覚」、すっかり忘れていました。

ブレイクスルー(的なやつ?)、この年になってもできるんですね~

なんだかちょっとうれしくなってきました。

補助輪なしでスムーズに乗れるレベルまで、リチャードクレイダーマン、がんばって練習します!