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ひろゆきさんの「これからを生きるための無敵の-お金の話」

ひろゆきさんの「これからを生きるための無敵の-お金の話」という本を読みました。

将来の不安のためにお金が必要

私達が日々生きていくためにはお金が必要ですが、目の前の今日という日もさることながら、将来のためにお金が必要とも感じていますよね。

それは、将来病気になって治療費がないと困るから保険に入るとか、子供の教育費が必要だからとか、年金だけだと暮らしていけないから貯金しようとか。

だとするとして、それじゃあいくらお金があれば不安はなくなるんでしょう?

少し前に、「老後は2,000万円必要」という政治家の発言が話題になりましたが・・・・。

もし、不安の中身がはっきりわかっていたら、その不安を解消できるだけのお金があれば不安はなくなることになるわけですが、そんなに簡単な話でもないような気がします。

お金持ちになっても不安は消えない

ひろゆきさんいわく、「お金持ちになっても不安は消えない」んだそうです。

「お金がたくさんあると、今度はそれを失うことが怖くなってきます。それって本当に幸せなんでしょうか。」とのこと。

私があまりにも(お金持ちではない)ごくごく普通の一般市民だからかもしれませんが、仮にお金持ちになったとしても節操あるお金の使い方をしていれば、そうそう簡単にはなくならないと思うのですが・・・。

この点に関する内容として、「宝くじに当たった人の多くが不幸になるっていうのも有名な話ですよね。」「基本的にほとんどの人は、お金が増えると多く使ってしまいます。」とひろゆきさんはおっしゃっています。

うぅん、それもわからないでもないけど・・・・。

そんな大金を持ったことがないので、いまいちリアリティがありませんが、例えば、「今回はボーナスがいつもより多かったから、欲しかった新型のダイソンを買おうかな」とかそういう気持ちのもっとすごく大きいやつ、そしてそれがずっと続くみたいな感じなんですかね。

比較する対象が小さすぎ(笑)。

90歳の人が老後を心配している

「『90歳の人が老後を心配している』と麻生大臣が言っていたそうですが」と書かれてあるんですが、これもちょっと笑えない話です。

ですが一方で、わからないでもないような気もします。

人はいくつになっても将来のことが心配ってことなのか。

で、今の自分はどう?

私は今50代で、2年前に会社勤めを辞めました。

両親が元気な頃は、当時の会社で定年まで勤め上げようと思っていたのですが、5年前に父が亡くなり、その前後に母が認知症を発症したことで、考え方が少しずつ変わっていきました。

まわりの友人の親御さんの訃報を聞くと、「いつかはうちの親も・・・」とは思っていましたが、「とりあえず今はまだ元気だから、大丈夫」と自分に言い聞かせたりして。

子供って、自分の親だけはいつまでも元気だと思っている、もしくは思いたいものなんですかね。

ですが、思いのほか父親があっけなく逝ってしまい、もっと早く事の大きさに気づいていればどうにかなったのでは?とか、何かもっとできることがあったのでは?とか、それなりにひきずるものがありました。

私はおひとり様なので、残された家族は母だけ。

母もそう遠くないうちにいなくなってしまう、と考えると、なんとも言い知れぬ気持ちになりました。

それまでの、「おひとり様なので頼れるのは自分だけ。将来のために働けるうちは働いておかねば」っていう不安より、そうやって自分のことだけ考えて働いている間に(父が亡くなってしまったように)母がいなくなってしまうことの喪失感を比べたら、後者の方が断然大きいことに気づきました。

私にとっての不安は、もちろん老後の不安は今でもありますが、母が亡くなってしまったとき自分はどうなってしまうのか?ということだったんですね。

もちろん、母のそばにいるからと言って、母が亡くなったときの不安がどれだけ軽減されるかわかりませんが、少なくとも、そばにいてできることはしてあげられる状態の方が、後の後悔は少なくてすむんじゃないのでは、と思い、会社を辞め実家に戻り、母のそばにいることにしました。

何が不安なのかわかっていれば

お金の話からちょっとそれましたが、私が言いたかったのは、自分の不安が何かってことがわかっていれば、それを軽減するための具体的な準備をすればいいと思うのです。

その不安がお金で解決できることであれば、お金を貯めることが解決につながるでしょうし、お金ではない別のものが解決策ということもあると思います。

要は、不安な状態でいたくないわけですから、その不安が何かを知ってそれを少しでも取り除く術を考えればいいんですよね。

漠然とした不安のためにお金がたくさん必要、というのであれば、ひろゆきさんが言っているように、お金持ちになっても不安は消えないんじゃないですかね。

だって仮にたくさんお金が貯まったとしても、それが不安を取り除く解決手段でなければ、そもそも不安がなくなるわけないですよね。

ただそうは言っても、将来の漠然とした不安は人間誰しもいくつになってもあるのも現実だし、正直、なかなか難しいです・・・。

でももし「何が不安か」をわかっていなくても、「何が大切か」がわかっていれば、結構よさそうな気がします。

不安を100%取り除くことはできなくても、大切なものやことがわかっていて、それがそばにあれば、まぁまぁ幸せを感じながら生きていけそうな気がすると、私は思うのですが。

どうでしょう?