私はアマゾンプライムをサブスクで契約しているのですが、その中のいくつかの特典の中で私が最も利用しているのがプライムビデオです。
ものすごくたくさんの映画やドラマなどがあって、かなりオススメです。
WOWWOWのドラマ「フィクサー」
そのプライムビデオの中で、最近はまって見ていたのが「フィクサー」という唐沢寿明さんが主演のWOWWOWのドラマです。
フィクサー(Fixer)のそもそもの意味は、こちらの辞書の説明がわかりやすいです。
簡単に言うと「フィクサーとは、政界や経済界で自身のネットワークや交渉力を用いて、様々な困難な状況を打破していく人物」のことで、良い場合だけでなく裏社会などのネガティブな場面でも活動する場合もあるそうです。
で、この「フィクサー」というドラマでは、唐沢寿明さん演じる設楽拳一という人物が、主に政治の世界で文字通りフィクサーとして影で色んな事件や課題を処理、時には不祥事をもみ消したりしていくというもので、かなり見ごたえがあります。
凡人の私には想像がつかない展開が次から次へと起こったりして、「こんなストーリー考える人って、どんな頭の構造をしているんだろう・・・?」と思ってしまいます。
ちなみに脚本は井上由美子さんで、この類の分野に疎い私でも名前を聞いたことのある有名な脚本家さんです。
唐沢寿明さん演じるフィクサー設楽拳一の「幸せとは・・・・・」
シーズン1から3まであるこの「フィクサー」ですが、先日シーズン3の最終話を見終えました。
その最終話の最後の方のシーンで、ものすごく印象に残った言葉があったんです。
ネタバレにならないようにそのシーンの状況だけ端的に説明すると、斉藤由貴さん演じる「渡辺響子(母ひとり子ひとりのシングルマザー)」が、「自分の息子にはただ幸せになってほしい。健康に、トラブルに巻き込まれず、愛する人と楽しく生きていってほしい」と唐沢寿明さん演じるフィクサー設楽拳一に言います。
それに対して、設楽拳一は「それが幸せとは限らない」と返します。
その後に続く彼の言葉が秀逸なんです!
「自分で決められることを幸せと呼ぶんだ」
これ、私、ドキューンとやられました!
(私の説明だけだとピンと来ないかもしれませんが、二人の関係やこのドラマを通して見た最後にこの言葉を聞くと、結構心に響きます)
母親として、自分の子どもに穏やかに幸せに暮らしてほしいと願うのは至極当然の心理ですよね。
母親になったことのない私にも、そのくらいはわかります。
ただ、ただですよ。
母親が子どもに願う幸せは、果たして子どももそう願っているとは限らない場合もあるのではないでしょうか?
もちろん本人もそれを望んでいて、自ら決める、選ぶのであれば、それってまさに幸せですよね。
また、例えば、自分がどうしたいかわからない、決められない、という時に親を始めまわりの意見に耳を傾けることは大切なことでしょう。
ですが、自分で考えられる、決められるレベルに成長した大人であれば、やっぱり自分で決められることが一番大切なんじゃないか、と思います。
この「自分で決められることを幸せと呼ぶ」という名言を生み出した脚本家の井上由美子さん、「スゴイ!」の一言です。
思い出した、大谷翔平選手の言葉
「自分で決められることが幸せ」というこの言葉を聞いて思い出した別の言葉もあります。
それは、メジャーリーグの大谷翔平選手の言葉なのですが、「自分がコントロールできないことは思い悩まない」というもの。
考えてもしかたないことは考えない。
裏を返せば、「自分がコントロールできるものに集中する、努力する」ということ。
これも、聞いた時、「なるほど、その通りだなぁ」と思ったのを覚えています。
私達って、するべき努力は後回しにするくせに、そのくせ、とかく自分ではどうしようもないことをくよくよ考えたりしちゃいませんか?
私はします、時々(苦笑)
「自分がコントロールできるもの」ということは、「自分で決められること」ということ。
自分がコントロールできること、自分で決められることは、時と場合によってその範囲や選択肢は多くないかもしれませんが、少なくともその中から自分でできることを選ぶことは可能だと思います。
それができるってことは、「フィクサーの設楽拳一」流に言えば、それだけで幸せということなんですよね。
穏やかな満ち足りた気持ち
もう少し深く考えてみました。
もしかしたら、設楽拳一が本当に言いたかったのは、自分で決められることそのものも幸せであるけれども、さらにその自分で決めたことを実行することが本当の幸せ、ということだったんじゃないかと感じています。
「自分で決められる」そして、「その決めたことを実行する」「その先に幸せが待っている」みたいな図式でしょうか。
その先に待っている幸せって「極上の幸せ」なんじゃないかという気がします。
だって、「誰にも邪魔されず干渉されず、自分で選び、決断し、それを実行していく」って、これ以上ない贅沢じゃないですか?
ただ、そうは言っても、世の中自分の思い通りにいかないことだらけです。
そして往々にして、その思い通りにいかない、自分でコントロールできない、自分では決められないことに悩まされたり、苦しんだりすることもあったりします。
本当にしんどい時、投げ出したい時、ありませんか?
でもだからこそ、自分で決められることが幸せで、価値があるんじゃないですかね。
そして、そんな大それたことでなくても、日々の暮らしの中で、自分で決めた小さなことをひとつずつでもやっていければ、それなりの満足感や達成感が得られます。
そういう小さな満足感や達成感は、小さな幸せを感じさせてくれます。
自分でコントロールできること、自分で決められることに感謝して、小さなことでもそれをひとつずつ実行していく。
ごく当たり前のことかもしれませんが、全ての基本、本質であるような気がします。
ドラマを見終わってから1週間以上たつのですが、ふとした時に、この「自分で決められることを幸せと呼ぶ」という言葉を思い出している自分に気づきます。
そしてその時の私は、なぜか必ず穏やかな満ち足りた気持ちに包まれています。
不思議です・・・