今年60歳になった私、50代の半ばを過ぎたころからうっかりミスが増えていったように感じます。
多少気が楽になったとはいえ
56歳で会社を辞める前の1~2年は、自分でもヒヤッとするケアレスミスが時々あり、どれも大事になるほどではなかったものの、「そのうち会社に損害を与えてしまうことにつながるのではないか?」と不安になったものでした。
今では会社勤めも辞め、仕事もしていないので、そういう不安感からは開放されホッとしています。
ですがそういうお気楽な身とはいえ、ちょっとした物忘れやうっかりミスは時々起こっていて、この間も「なぜこんなことに?」といううっかりミスをしてしまったのです。
ホームベーカリーで焼けたものは・・・
それは、ホームベーカリーでパンを焼こうとした時のこと。
いつものように、前の晩ホームベーカリーに材料を仕込んで翌朝7時10分に焼きあがるようにセットしました。
翌朝目覚めて2階の自分の部屋のドアを開けると、パンの焼けるふんわりとしたいい匂い。
朝この匂いをかぐたびに、「ホームベーカリーを買って良かったなぁ」と幸せな気分になります。
で、「今日は焼きたてのパンを食べられるぞ」と、足取りも軽く階段を下り、キッチンへ。
予約した7時10分にホームベーカリーが「ピピピピ・・・」とパンの焼き上がりを知らせてくれます。
見たことのない物体
いつものようにパンが焼きあがっていると思ってホームベーカリーの蓋を開けると、そこには今まで見たことのない物体が!
まるで、未知との遭遇?
予定ではふっくらと焼きあがった熱々のパンがあるはずなのに、そこにあるのは全くふくらんでいない小麦粉の固まり、それも混ざりきっておらず、生っぽい部分があったり小麦粉がそのまま残っていたり。
一体なぜこんなことに?
実は以前に水を入れ忘れて失敗したことがあり、それ以来、夜スイッチを入れる前に材料を全部入れたか必ずチェックするようにしてるんです。
昨晩もそのチェックはしており、材料は全部入れたはずなのに?
羽根をセットし忘れた!
しばらくその妙な小麦粉の固まりを凝視していたのですが、どうしても原因がわかりません。
で、何の気なしにその固まりを裏返してみたところ、材料をかきまぜるための羽根がその小麦粉の固まりの中に埋まってるではありませんか!
なんと私ったら、材料は間違いなく全部入れていたものの、材料をこねるための羽根をセットせず容器の中に放置したままだったんです。
これじゃぁいくら材料を入れていても、それをこねる羽根は動かず材料はこねられません。
つまり、材料はこねられることなく、醗酵もされることなく、そのまま焼かれてしまったようです・・・・
そうすると、あんな不思議な物体が出来上がるんですねぇ・・・
新しい発見といえば発見(苦笑)。
ちょっと食べてみた
そのまま捨てようかと思ったのですが、一体どんなものが出来上がっているのか興味が湧き、試しにちょっと食べてみることにしました。
適当な大きさに切って一口食べてみたところ、食感としては、火が通っている=焼かれている感じはあまりなく、ねっとりした小麦粉の固まり。
イメージは、例えばアフリカやアマゾンの部族の主食で小麦粉とか芋を練って固めて焼いたような食べ物あるじゃないですか、あんな感じ。
って、アフリカやアマゾンの部族の食べ物、食べたことないけど(笑)。
「味はほとんどしないなぁ」と思ってもう一口食べてみたら、甘くてちょっとお菓子っぽい。
さらにもう一口食べてみたら、今度は思いっきりしょっぱくて、それ以上はちょっと無理でした。
砂糖も塩もほとんど混ざってなくて一箇所に固まったままだったんですね。
その後、「私のくだらないミスのために、食べられずに捨てることになってしまって申し訳ない」と心の中で謝りながら、そのねっとりした物体にそっとさよならを告げました。
日本中で私くらいなのでは?
いつもは、次にすぐ使えるように羽根をセットしておくのですが、羽根の穴の中が乾いていないと乾くまでセットせず容器に入れたままにしておくことがあり、今回の失敗はそれが原因です。
そうは言っても、普通、材料入れる時容器の中を見るでしょ?
ていうか、目に入るでしょ?
と、自分で自分にツッコミ!
容器の中を見ずに材料を入れるって、うっかりミスというか大雑把というか、目の前のものを見てないというか・・・
大体、ホームベーカリーなんて、材料さえ入れてスイッチ押せば誰でもパンが焼ける機械のはず。
そんなホームベーカリーで、こんな失敗するなんて、日本中私以外他にはいないような気がします(苦笑)。
これからは、しつこいぐらいに確認すべし!
今回は朝食用のパンが焼けてなかったくらいのことで済んだので、大したことではなかったのですが、最近つくづくこの類のうっかりミス、失敗が気になります。
それもこれも老いのせいなんでしょうか・・・・
笑い話で済む程度のうっかりミスとはいえ、なんだかちょっと切ない気もします。
ですが、これから火を使う機会も増える季節、「笑い話」ではすまないミスも起こるやもしれませぬ。
「毎日当たり前にしているルーティンの作業も、最低限の確認は行うべし!」と改めて心に誓いました。
私の場合、しつこいくらいに確認してちょうどいいレベルかもしれませんから。
暮れに向かう何かとせわしないこの季節、しっかり気をつけましょうぞ。