昨年9月に、樹木希林さんが亡くなられましたね。
「全身がんだから」とおっしゃっているのを、テレビで聞いたことがありましたが、映画などに出演されたり、テレビでも拝見していたので、「がんと言っても、症状はそれほどひどくなく、治療しながらお仕事されているのかな」と思っていました。
なので、亡くなったというニュースを聞いた時は、びっくりしました。
ご主人の内田裕也さんの「見事な女性でした」という言葉が、とても心に響きました。
なんていうか、お二人にしかわからない突き抜けた関係だからこその言葉なのだろうと思います。
樹木さんがこの本を出しておられたと知って、読んでみました。
幸せというのは「常にあるもの」ではなくて「自分でみつけるもの」。
一番最初の項です。
以下全文引用です。
「どうやったら他人の価値観に振り回されないか?『自立すること』じゃないでしょうか。自分はどうしたいか、何をするべきか、とにかく自分の頭で考えて自分で動く。時に人に頼るのもいいかもしれないけれど、誰にも助けを求められないときにどうするかぐらい考えていかないと。もっと言えば、その状況をおもしろがれるようになるといいですね。幸せというのは、『常にあるもの』ではなくて『自分で見つけるもの』。何でもない日常や、とるに足らないように思える人生でも、おもしろがってみると、そこに幸せが見つけられるような気がするんです。」
最初から樹木さんにやられちゃいましたね。
他人に振り回されず、自立するってところまでは、普段から私もそう考えていますが、樹木さんのすごいのは、「誰にも助けを求められない状況をおもしろがれるようになるといい」って、いやぁ、なかなか普通はここまでできないですよ。
普通はジタバタしちゃうんですよね、残念ながら・・・・。
でも、何でもない日常やとるに足らないことから幸せを感じる、っていうのはすごくわかります。
大事です。そういうの。
これにて、おいとまいたします。
そして最後の項です。
こちらも、以下、全文引用です。
「今なら自信を持ってこう言えます。
今日までの人生、
上出来でございました。
これにて、おいとまいたします。」
なんて潔い!
特に、「これにて、おいとまいたします。」が心に刺さります。
この言葉は、2018年5月、新聞の連載インタビューで、現在の心境について語った時の言葉だそうです。
亡くなる4ヶ月前です。
ジタバタせず、あるがままを受け入れて、それで、今までの人生が上出来で、そのことに対する感謝と、「これにて、おいとまいたします。」っていう区切りともけじめともお別れともなんともいえないこの言葉。
ジタバタ、ドタバタしちゃうんですよね・・・・。
まだまだです。
見事な女性
芸能人が亡くなったニュースを聞いて、驚いたり、時には「ふーん」で終わることも多いですが、樹木さんの死は、私に何かを残してくれた気がします。
樹木さんご自身は、きっと、そんなこと知ったこっちゃないでしょうけど(苦笑)。
内田裕也さんでなくても「見事な女性」と言わせてほしいです!
他にいます?こんな女性。